おすすめに流れてくる大学の先生たちのポストを眺めていると、どこも似たような事が問題というか話題になっているんだなと思う。
論文の書き方を、体系的に教えるべきか、いやいや様式も含めて自分で取得すべし。みたいな感じで繰り広げられている。 自分がワークショップで教えた経験からすると、放置しておいても勝手に育つのを待つのが良いか、最初から体系的に教えるのが良いかは、結局のところ、大人になるまでに試行錯誤が身についているかに尽きると思う。 何よりも、手を動かすのは本人なので、この事を理解できている人は体系的に学ぶとパワーアップできるが、身についていない人は答えは与えてくれるものと思いがち、という印象。 完全放置スタイルよりは底上げにはなるかもしれないけれど。主体的に試行錯誤できる人と受け身の人では、体系立てて教えても結果として差は開いてしまう。 自分の思うような答えを与えてくれないという気持ちが大きくなり過ぎると、アカハラだとか感じてしまうのではないかと思った。 そこは、最後に根性を見せろよと昭和生まれとしては言いたいけど。 コスパもタイパも人によって違う。ある人には無駄かもしれないけど、別の誰かには大切な試行錯誤だったりするし。流れている時間は人それぞれ。あまりそれが許されなくなると、みんな同じような内容になってしまう。 テーマはだれかに与えるものでも、第三者から、もたらされるものでもない。テーマは本人から生まれるもの。 大学の論文の書き方でさえ話題になるってことは、多くの分野において体系的な教えはまだまだないような気がする。(写真もだが…。) 最初からできる人、次に試行錯誤して自らできるようになる人、以上。みたいな。オリンピック選手とかを見ていると、最初からできる上に、試行錯誤が当然で、そこに疑問も持たずに当たり前のように積み重ねられる人が結果を残して行く。 日本は先に教育するより、発掘してから教育するスタイルを長らく取っていたのではと思う。 始めに体系的な教えを受けたとしても、技術を自分のものにするのは時間がかかるし、コツは自分で掴むもの。常に言い聞かせるようにしている、自分に。 モモンガSLIMくん、2回目の夜を超える。
月面探査機のSLIM。中継を見た時から、着陸体制と姿かたちがモモンガに似てるという事で我が家ではそう呼んでる。ツイッターもフォローした。 モモンガSLIMくんはずっと逆立ちのままで夜を乗り越えたのだろうか。愛らしい。でも、シュタッではなく、ふんわりと確実に着陸するためには、ムササビくんのほうが良かったのではないだろうか。そこも可愛い。 で、一番びっくりしたのは、なんとキヤノンが小型衛星を作っていたこと。すごい!!ロマンがあって非常に良い。5年に一回くらいしか新しいカメラが欲しい病にはかからないけど、私のささやかなカメラ購入費から未来に繋がっているかと思うと、実にエモい。 宇宙のために、エモい未来のために、ずっとキヤノンを使い続けたいと言いたい。だけど、今、猛烈にフォクトレンダーのUlTRON 75mm F1.9 SCが欲しい…。笑 そういえば、コロナ初期にカメラ雑誌の休刊が相次いだ際に、「写真の賞をもらっても意味がない」みたいな意見をSNSでよく目にした。
確かに写真は作品として現状あまり売れていない。というか、写真は未だに美術の分野に入れてもらってもいない。 などなど、写真界の実情を嘆いての事からかもしれないし、或いは、別の考えがあったのかもしれない。SNSの特性ゆえ、短すぎる文章からは真意は伝わらない。 もしかしたら、コロナで悲観的な状況になっていたのかもしれない。でも、自分だけではどうする事もできない、コロナに抗ってしまったら死が待ってるかもしれないような状況の時こそ、私は、賞をもらっていて良かったと思った時はない。 文化庁継続支援事業。 写真の専門学校や写真学科を卒業した方は、学歴という経歴がある。でも、私のように他の分野を学んだ者には、写真の分野の始まりの経歴(学歴)がない。 だからこそ、公募に応募して、個展の副賞を含めた賞を貰って、写真家の始まりの経歴として自分のプロフィールに書ける事がどんなにありがたいか。 文化庁の補助金に対していろんな意見があったことは知っているが、私は本当にありがたかった。2010年に買ったMac Pro のグラボとSSDとUSBカードを買って魔改造できたのは助かった。写真用品のいろんなものも購入できたし。 事業名の通り、なんとか継続できている。 フォトプレミオの賞が無かったら、東京都写真美術館の新進作家にも繋がっていないだろうし、作品も買って貰う機会にも恵まれなくて、実績も少なく、申請書を書くのが大変だったと思う。 経歴と実績はお互いに紐付いて、お互いを証明しなければならない。 賞が全てだとは思わないし思えない事もあるが、だからと言って、人様に写真家としての経歴のない人生を歩ませる事はできない。 と思ってるので、写真が好きでずっと続けている方には、私はそっと公募をお勧めしています。 経歴の初期における公募の意味合いは、技術面を見ているところが大きいと思う。 フォトプレミオは発表が個展形式だったので、自分のテーマに沿って撮影が出来ているか、それらがプリントで表現されて、量と質が揃っているか。その辺りを見られていたと思う。 規定枚数30枚というのが大切で、その30枚を見れば、枚数を絞って展示をした方がテーマが伝わるかもとか、もっと枚数を増やした方が良いのでは、或いは、他に差し替える写真がありそう。などなどを見ている。 と、40代になったので俯瞰してみる。(というか、自分も写真を見てもらった際に、そんな感じでアドバイスを受けています) 量と質。 量から質が生まれる事も確かだけれど、質のある量を撮れるように、量と質を自由に行き来出来るように、その為に支える技術が大切になる。 技術を身につける、技術が自分のものになる、撮りたいテーマに合わせて。 技術は時間がかかるかもしれないが、量と質を行ったり来たり出来るようになってから、自分は作品が評価されるようになってきた。 まあ、私の20代の頃はたくさん公募があって、別に大賞じゃなくても、新世紀もひとつぼもあって、ユーナとフォトプレミオも足したら、50人くらいはなんらかの賞を貰えた。 一年で50人くらい選ばれるんですよ。5人だったら難しいけど、50人の枠だったら頑張ったらなんとかなるんじゃないって思って、私は応募しました。 という事で、こんなに大変なコロナもあって戦争もある時代に写真を心ざした若い方に向けて、新人賞も含めての公募がたくさん出来る事を望みます。そうなると良いなあと思ってます。 実家に帰った際に中学の通知表を見て、自分でも意外だったというか、すっかり忘れていた事は、2回も学級代表をしていた事。
1回目はよく覚えている。中学1年生の一学期。B型ゆえに、つい身も蓋もないことが口から出てしまう私の性格を知っている友達に、「さーちゃんだったら、上級生にもきちんと意見を言ってくれそう」と推薦され、学級代表を引き受けた。 意外なのは、ニ年生の時の2回目。持ち回りだったのかもしれないが、通信欄には「クラスのリーダーとして何事も真剣に取り組むことができました。やる気満々のその姿はたのもしく、他の人をもやる気にさせてくれます」と書いてある。自分でもびっくりだ、笑。 他にも、社会の科目では「授業を引っ張っていってくれるリーダーです」と記してある。益々意外、笑。 今の自分は、ひとりで試行錯誤するのが何よりも至福と思っているので、リーダーとかしていたのかと思うと、はー、へー、ほー、意外だねーとか思っちゃう。 でも、これで気が済んだのではと思った。 作品作りもそうだけど、私は気が済むまでとことんやる。やらないと自分の気が済まないし。で、気が済むまでやると、次の新しいことが始まる。興味の対象が移る。それを繰り返す。 まあ、誰しもリーダーになってみたいというのはあるだろうし。でも、先生の評価とは別に、根本的に私は人をまとめるとか、そういう事が向いてるとは自分でも到底思えない。 少女漫画でも、「◯◯くんの事、好きなの…」と周囲に打ち明けて周りを動かすようなタイプとか、優等生のフリをしてみんなを巻き込んで帰りの会的な糾弾をするタイプとか、本当に共感できなかった…。 人を動かすんだったら、自分ひとりでやる。その方が早い。 「人は、三人集まれば派閥や宗教が始まる」という言葉もあるから、人の考えを整理をしてまとめ上げるのは大変というイメージが強い。向いてる人にお任せしたい。 でも、それなりに頑張ってたのね。ふふ。通信欄のコメントを見ると、私は、明るく楽しく、そして自分に素直な学生生活を送っていたようだ。 突然、ペンシルベニア大学図書館から写真集の所蔵依頼が舞い込んできて、
私の写真集『TRINITY』と『Once in a Blue Moon』を納品いたしました。 『4月25日橋』は冬青社から同時期に取り寄せ中とのこと。 セルフパブリッシング で刊行した、『TRINITY』と『Once in a Blue Moon』までお声をかけていただけるなんて嬉しい限りです。 サインを入れさせてもらって送りました。 海を越えて、アメリカの大学図書館に自分の写真集が所蔵されるなんて! 作品作りを続けていると、たまにこうして良いお話を突然いただく事があって本当に嬉しいです。 励みになります。 https://franklin.library.upenn.edu/bento?q=%E5%86%85%E8%97%A4%E3%81%95%E3%82%86%E3%82%8A#gsc.tab=0&gsc.q=%E5%86%85%E8%97%A4%E3%81%95%E3%82%86%E3%82%8A&gsc.page=1 そのうち、発注済みから閲覧可能になるでしょう。 1月は、日本はいろんな出来事が起こってしょんぼりしていましたが、この件で元気になってきました。 あと、しいたけ占いはなんだかんだ言ってよく当たる気がします。 |
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4月 2024
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