本の紹介、7冊目。
『スロウハイツの神様』/上下巻、辻村深月著、講談社 30代前半の頃、海外出張のお供をいつもしてくれていた本です。 私の好きな上下巻モノ。 夫に「またそれ?」と言われるくらい何回も読みました。 自分のお気に入りの箇所は毎回ちょっと丁寧に読んだり、 そして、読後感が素晴らしくてまた読んでしまう。 という事を繰り返しています。 『傲慢と善良』も面白かった。 新作をいつも楽しみにしている作家さんです。 一年程前から原田マハも加わって、なかなか忙しいです。 私の作品を気に入ってくださったり、 実際に作品を購入してくださった方々と好きな本が一緒だという事が、 こんなにも嬉しい事だったとは! きっと映画や音楽も同じだと思います。 なにか共有できているものがある気がして、コロナで減った幸せ貯金が増えました。 あと、全然関係ないですが、大沢たかおカッコイイ…。 ついつい、仁を全部見てしまいました。 本の紹介、6冊目。
『シークレットレース』 タイラー・ハミルトン&ダニエル・コイル著、児島修訳、小学館 事実は常にひとつ、真実は一人にひとつ。 自転車競技界に起きたドーピング問題で、 中心人物となったランス・アームストロングではなく、 チームメイトのタイラー・ハミルトン側から見たノンフィクション小説です。 ようやくプロになった。 でも、最初の新鮮な時期が過ぎると段々と現実が見えてくる。 自分は結果が出ないのに、実績を積んでいる人がいる。 なにか、秘密があるに違いない。 結局、彼も自分の現実を受け入れてドーピングを始めます。 何年にも渡る葛藤と、 終盤の「あなただったらどうしますか」という問いかけが余りにも心が痛い。 告発というより、 アームストロングの事は悪く書かれてないので嫌な気持ちにはならないです。 でも何年経っても、読んだ時の痛みが残っている一冊です。 |
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11月 2023
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